出生動向基本調査の一つで、妻の年齢50歳未満の夫婦を対象とした全国標本調査。2010年調査は有効票数7847、有効回収率は86.7%であった。夫婦の出生力に関しては、夫婦の最終的な出生子ども数の平均値(完結出生児数)が1.96人と初めて2人を下回った。子ども数についての考え方についていえば、理想子ども数は2.42人で前回調査よりも0.06人減少した。予定子ども数は2.07人で、前回調査よりも0.04人減少した。予定が理想を下回るのは「子育てや教育にお金がかかる(60.4%)」や「年齢上の問題(35.1%)」である。31.1%の夫婦は不妊を心配したことがあり、その半数(16.4%)が実際に不妊の検査や治療を経験している。この割合は増える傾向にある。妻の意識に関していえば、結婚や家族を支持する傾向、すなわち「生涯独身は望ましくない」「同棲するなら結婚すべき」「性格の不一致くらいで離婚はすべきではない」「男は仕事、女は家庭」「結婚に犠牲は当然」等の質問に対して、1990年代は反対意見が増加したが、2000年代に入り賛成意見が増加を示しており、結婚や家族を支持する考え方に復調の傾向がみられる。