国立社会保障・人口問題研究所が、5年に一度、行っている全国標本調査である。この調査は、他の公的統計調査では把握することのできない夫婦の結婚、ならびに出生力の現状と背景(たとえば結婚持続期間別にみた平均出生児数、希望子ども数)に関する、基本的な資料を得ることを目的としている。戦前の1940年に第1回調査、ついで戦後の52年に第2回調査が行われ、以降5年ごとに出産力調査の名称で実施されてきた。92年の第10回調査以降、名称を出生動向基本調査に変更して今回に至っている。82年の第8回調査からは夫婦を対象とする夫婦調査に加えて、独身者調査を同時に実施している。2010年の調査は、出産力調査を含めて第14回目であり、とくに晩婚化、非婚化、少子化が日本の重要な人口問題、社会問題になった今日、その調査結果は各方面において利用されている。