現在の人口を基準人口(性・年齢別人口)として、将来の人口を統計学的方法により推測すること。国立社会保障・人口問題研究所は、5年ごとに推計をおこない、日本の将来推計人口(全国推計人口、都道府県別推計人口、市区町村別推計人口)を公表している。ほかに、国連による2年ごとの世界人口推計などがある。いずれも基準人口に対し仮定された人口動態を基に、そこで得られた人口に人口動態の仮定値を作用させるという手順を繰り返すことにより、将来の人口の推計値が得られる。日本の将来人口推計の最新版は、2010年国勢調査人口を基準とするもので、全国人口推計については12年1月に公表された。将来の出生・死亡動向にそれぞれ3通り(高位、中位、低位)の仮定がおかれているため、9通りの推計結果が出されている。このうち「出生中位・死亡中位」仮定によると、10年時点で1億2806万人(65歳以上人口割合は23.0%)であった日本の総人口は、30年には1億1662万人(同31.6%)、2060年には8674万人(39.9%)となり、人口減少と高齢化が著しく進む見通しである。