日本の総人口は明治初期以来ほぼ一貫して増加してきたが、21世紀初頭をピークに一転して減少に向かうこととなった。総務省統計局が公表する「毎月1日現在人口」によれば、総人口のピークは2008年12月の1億2809万9000人であった。また、12年9月1日現在の日本の総人口は1億2748万7000人で、前年同月比28万2000人減。総人口が増加から減少に転じたことを示す別の統計としては、厚生労働省の人口動態統計がある。これによれば、各年の出生数から死亡数を引いて得られる自然増減数は、05年に初めてマイナスになり、前年比2万1266人減、10年は12万5708人減、11年は20万2260人減と、減少数は年々多くなっている。国立社会保障・人口問題研究所が12年1月に公表した将来推計人口によれば、10年に1億2806万人であった日本の総人口は、60年に8674万人(出生・死亡中位推計)になる見込みである。さらに同推計の参考推計によれば、2110年には4286万人にまで減少する。このような人口減少の直接の原因は、これまで長期にわたり少子化が続き、今後も続くと予想されることにある。