電気をストックすることによって、災害時の停電など不慮の事態にも電気を使うことができるようになる家庭用蓄電池。早くから商品化されていたが、価格が高く、容量も小さいことからほとんど普及していなかった。それが、2011年3月の東日本大震災によって、その役割の重要性が改めて認識されるようになり、電機メーカーを中心に家庭用蓄電池の開発が加速されており、量産化によるコストダウン、開発競争による容量の拡大などが期待されている。家庭用蓄電池の単体での販売のほか、家庭用蓄電池を標準装備した住宅の販売も行われるようになっている。住宅メーカー、自動車メーカー、電機メーカーが協力して、電気自動車にこの家庭用蓄電池の役割を担わせ、太陽光発電システムの余剰電力や深夜の安い電力を蓄電しておき、電力消費のピーク時や非常時に家庭内の家電製品などを稼働させるシステムの開発も進められている。