カビの発生や基準値以上の残留農薬などが検出されたコメのこと。食用として適さないので、主に工業用として払い下げられる。汚染米という言い方もされる。2008年、事故米として払い下げられたミニマムアクセス米の一部が、食用として転売されていた事件が問題になった。違反して販売されたコメは600t以上に及び、販売ルートは多岐にわたり、事故米と知らずに使用したケースも多い。販売先は、08年9月段階で320社に及んでいる。中には学校給食や高齢者施設でも使用例があった。事故米を払い下げた後の農林水産省の事後検査に不十分なところもあり、検査態勢も問題ありと指摘された。これが09年の米トレーサビリティー法制定のきっかけとなった。