東日本大震災の影響で、福島第一原子力発電所が水素爆発事故を起こし、放射性物質が大量に大気中に放出された。放出された放射性物質は、地上に舞い降り、作物、土壌を汚染する。その結果、収穫された農作物や、汚染された餌を摂食した家畜が放射能汚染を引き起こす。従来から、大気中の核実験の影響、チェルノブイリ原発事故の影響から、食品の放射能汚染は問題となっており、規制値もある。それとは別に、今回、あらたに食品中の放射性物質の規制値が厚生労働省より発表された。緊急を要することから、2011年3月に暫定基準値が発表され、12年4月には新基準値が施行される予定である。新基準値では、問題となる放射性物質のうち、ヨウ素、ウランについては規制値を定めず、ストロンチウム、プルトニウム、ルテニウムはセシウムとして一括管理することになる。規制値は、1キログラム当たり、一般食品100ベクレル、牛乳・乳児用食品50ベクレル、飲料水10ベクレルの予定である。