特定の病原体(オーエスキー病、豚流行性下痢症、伝染性下痢症、萎縮性鼻炎、マイコプラズマ肺炎、豚赤痢、サルモネラ・コレラ・スイス感染症、トキソプラズマ病、豚繁殖・呼吸障害症候群、豚胸膜肺炎、内・外部寄生虫)を持たない豚のこと。SPFは、Specific Pathogen Freeの略。病原菌に感染しないように飼育され、また、医薬品の使用もないので肉質が優れている。SPF豚は、現在流通している国産豚肉の約8%を占めている。特定病原体を持たないことから、一部で「無菌豚」という呼ばれ方もしているが、流通している食用肉に無菌家畜は存在しない。無菌動物は、帝王切開で誕生させ、その後、保育室内で完全に無菌状態で飼育する必要があり、例としては、実験用の無菌マウスがある。なお、SPF豚も肝炎ウイルスの感染は防げないので、生食することは厳禁である。