福島県内で収穫されたすべてのコメに対して行われる、放射性物質検査。東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故で、福島県の広範囲の地域が放射能汚染に見舞われた。この地域で生産される農産物にも被害が及び、汚染地域から離れている地域の農産物でもいわゆる風評被害が広がった。そこで、福島県では、県産のコメを全量、放射性物質の測定を行い、厚生労働省が定めた基準以下であることを保証することとした。検査方法は、食品衛生法に定める放射性セシウムの基準値100ベクレル/kgを超えるコメ袋を検出する「スクリーニング検査」と、これにより基準値を少しでも超える可能性があるコメ袋を再検査する「詳細検査」の2つがある。JA(農協)に集められたコメは、袋ごと検査を行い、基準以下のもののみが出荷される。