高い健康志向から、国民の半数が何らかの健康食品を摂取しており、それによる健康被害も大きな問題になっている。こうしたことから、内閣府の食品安全委員会では、健康食品の安全性や広告のあり方について調査・検討を行った。その報告書を抜粋し、2015年12月、19項目からなる国民向けのメッセージを発信した。健康食品による健康被害を防止することを目的にしており、摂取を決めるときの判断材料にしてほしいとの考え。健康食品は安全とは限らないこと、過剰摂取は危険なこと、「天然」や「自然」は安全を意味しないこと、医薬品成分などを違法に添加した無承認無許可医薬品に注意したいこと、病気が悪化する場合があること、などが説明されている。健康食品は、肉や野菜などの食材から飲料や錠剤などまでさまざまあり、個人によって認識も異なる。法的な明確な基準はないため、「健康への効果やダイエット効果をうたって販売されている食品」をいわゆる「健康食品」としている。ここでは、法令で規定されている保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)も含む。