一般に、日本の各地で地元産の食材を使用し、伝承的な方法で製造している加工食品で後世に残っていくと考えられるものを指すが、定まった定義はない。
伝統食品に関心を持つ研究者の集まりである「日本伝統食品研究会」(創立1984年)では、研究会が選んだ70の食品をホームページで発表している。その内訳は農産食品35、水産食品34、その他1となっている。米粉、黒酢、手延べ素麺、湯葉、かつお節、寒天、はんぺんなど、なじみの食品が多いが、マルーグア(沖縄産の魚練り製品の天ぷら)、儀助煮(大豆と煮干しの甘辛煮)などあまり一般に知られていないものもある。また、日本食品標準成分表を調査・公表している文部科学省では、「主に特定の地域において、生産され流通している食品」を「地域伝統食品」と呼んでいる。