亜麻仁油(アマニ油)は亜麻科植物であるアマの種子からとれる油、荏胡麻油(エゴマ油)はシソ科植物であるエゴマの種子からとれる油。人間の栄養に脂質は欠かせないものであるが、多くの油は、n-6系(オメガ6)の脂肪酸から成る。代表的なものは植物油のリノール酸と動物油のステアリン酸である。これに対して、魚油に含まれるDHAやEPAはn-3系(オメガ3)脂肪酸である。厚生労働省では、日本人の食事摂取基準を定めており、それによれば、成人男性では1日にn-3(オメガ3)系脂肪酸を2.0グラム以上、女性は1.6グラム以上摂取することが望ましいとされている(2015年版)。植物でこのn-3(オメガ3)系脂肪酸を多く含むのが亜麻仁油と荏胡麻油である。心筋梗塞など循環器系疾病の予防になるほか、認知症の症状の改善効果でも注目されている。