通常の外貨預金に条件付為替予約を付加した仕組み預金のことで、デリバティブ預金の一種。顧客は、円を外貨に交換した上で外貨を預け入れ、満期時の為替市場の動向によって、設定時より円安であればあらかじめ銀行が設定した為替レートで換算された円貨を満期元本として受け取り、逆に円高になっていれば外貨のままで満期元本を受け取る。通常の外貨預金であれば、為替が円安になれば満期時に受け取る円貨額が預入時より多くなり、為替差益を得ることができるが、二重通貨預金では、円安になった場合は、あらかじめ満期時の為替レートが決められているので、得られたはずの為替差益を放棄することになる。一方、円高の場合には外貨で受け取った元本を円に交換する際に為替差損が生じるため、円ベースで考えれば元本割れする可能性がある。通常の外貨預金よりも高い金利が保証されている場合が多い。預け入れは外貨、払い戻しは円貨または外貨という取引であり、外貨預金の一種として預金保険の対象とはならない。大手銀行を中心に近年取り扱いが増えたが、金利や為替の動向を見極め、仕組みをしっかりと理解した上で利用することが重要である。