青色申告をしている法人に欠損金が生じた場合には、翌事業年度から10年間（2017年4月1日以後開始する事業年度から適用。同年3月31日以前に開始する事業年度は9年間）の間に開始した事業年度の所得と相殺する（繰越控除）か、欠損金が生じた事業年度からさかのぼって1年以内に開始した事業年度で生じた所得金額と相殺し、その結果、法人税の還付を受ける（繰戻還付）という2つの方法がある。しかし、繰戻還付は、法人が解散したり、事業の全部を譲渡した場合など一定の場合を除いて、1992年以来停止されている。09年の税制改正で、中小法人等に限定して繰戻還付を復活することになった。18年3月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金額について適用する。ここでいう中小法人等とは、普通法人のうちその事業年度終了の時における資本金が1億円以下であるもの、資本金を有しないもの（保険業法で規定する相互会社等を除く）、公益法人、協同組合、人格のない社団等をいう。（→「青色欠損金の繰越控除」）