2016年度の税制改正で、適切な健康管理の下で医療用医薬品からの代替を進める観点から、健康の維持増進及び疾病の予防への取り組みとして、医師が関与して行う特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診査、がん検診を行う個人についての医療費控除の特例を設ける。具体的には、17年1月1日から21年12月31日までの間に、自己または自己と生計を一にする配偶者その他の親族にかかる特定一般用医薬品等購入費が対象になる。特定一般用医薬品等購入費とは、その製造販売の承認の申請に際してすでに承認を与えられている医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が明らかに異なる要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療保険各法等の規定により療養の給付として支給される薬剤との代替性が特に高いものを購入した費用をいう。この特例は従来の医療費控除に代わるもの。その年中に支払ったその対価の額(保険金、損害賠償金その他、これらに類するものにより補てんされる部分の金額を除く)の合計額が1万2000円を超えるときは、その超える部分の金額(その金額が8万8000円を超える場合には、8万8000円)について、その年分の総所得金額等から控除する。17年度の税制改正による確定申告における手続きについては、医療費控除を参照。