2004年の年金改革について、当時の与党の一部が名付けたものであるが、政府による公式の名称ではない。この名称では、100年間安定した年金が成立しており、今後は改革の必要性がないように誤解されているが、実際はそうではない。04年年金改革の概要は、(1)将来100年程度の年金財政の予測を行い、(2)その間の財政安定性は確保できるように、5年に一度、年金制度の見直しを行う、(3)17年度に保険料を固定化し、高齢化の進展にあわせてマクロ経済スライドの手法を使って給付水準を引き下げる、(4)将来の給付水準は、モデル世帯で現役労働者の賃金の50%を下限とする、(5)高齢化や経済成長の鈍化によって(4)を確保できないことが明らかになった場合は、大がかりな制度改革を行う、というものである。