用途地域とは、そこに建てられる建築の用途を規定するために設けられた市街化区域(→「都市計画法」)のゾーン区分で、住居、商業、工業などの土地利用の状況を勘案して、現在12種類ある。用途地域は、地方自治体の都市計画図に示されている。用途地域が指定されている地域では、土地利用に応じた環境の確保を目的に、建築物の用途の制限とあわせて、建築物の建て方のルール(建ぺい率や容積率、斜線の制限などの建築形態規制で集団規定と呼ばれる)を定めることができる。このような建築物の制限を定めることにより、隣地や周辺の土地利用に対する迷惑の限度を定めたルールとしての役割とともに、都市の土地利用計画達成の誘導手段としての役割が期待されている。