建築物の耐用年数を長期化すること。地球環境問題への対応、あるいは消費型経済からストック型経済への転換、人口減少社会の到来などに伴い、既存の建築ストックを有効に活用することが求められるようになっている。構造や耐久性を強化して、建物自体の寿命を長くしながらも、内部空間については改築が容易なようにしておき、ライフステージの変化や居住者の変更に伴う改築が可能であること、さらに建築設備などの交換が容易であることなどがその要件として挙げられる。建築物が長寿命化することにより、廃棄物の削減や、建材消費や建設に伴うエネルギー消費などの減少など、地球環境問題への対応が可能となることに加えて、時間の中ではぐくまれる落ち着いた地域景観の醸成などが可能となるなどの利点もある。エコロジー建築とあわせて、地球環境に配慮した建築のあり方を示すモデルの一つとなると思われる。2007年5月には、自民党税務調査会が「200年住宅プラン」を発表し、特に住宅の長寿命化について、税制やローン制度の整備なども含めた計画を示している。