交通規制や速度抑制装置を用いた自動車交通に対する静穏化対策により安全化を図る地域。住宅地など、歩行者の通行を優先すべき地区を対象に、1996年度から国土交通省と警察庁が展開した。一定の地域内(50~100ヘクタール)で通過交通の速度を制限するほか、狭さく、シケイン(クランク状の道路)やハンプ(こぶ)などの速度抑制装置で減速を促す(→「トラフィックカーミング」)。生活道路を「抜け道」として通過する流入車の危険から歩行者を守る効果がある。地域住民などから成る協議会が計画の策定に参加する例が多い。2002年には「みち再生事業」、03年には「くらしのみちゾーン」「安心歩行エリア」などの施策が展開され、交通安全化対策の充実が図られている。