災害の発生後の復興段階において、次の災害発生に備えて、より災害に対して強靱な地域づくりを行うという考え方。「より良い復興」とも呼ばれる。最初は、1995年阪神・淡路大震災に際して兵庫県が提唱した概念であり、その後、東日本大震災や熊本地震でも提唱されている。2015年仙台で開催された第3回国連防災世界会議でも仙台防災枠組の一つとして、2030年までの行動目標に採択された。潜在的な災害リスクを削減するには、できるだけ災害リスクの低いところに住宅を作ることや、都市の構造そのものを強靱にしていく必要がある。被災後の復興段階は、災害から得た教訓を生かし、土地利用や構造的な対応など抜本的な対策を取るチャンスでもある。我が国ではその自然的な条件から多くの災害に見舞われてきたが、その度に同じような被害を出さないような対策を講じており、「創造的復興」の考え方を古くから実践してきた。国際的にも、2013年にフィリピンに甚大な被害をもたらした台風ハイエンからの復旧・復興でも活かされている。