非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で、関節リウマチ(RA)、変形性関節症(OA)の治療薬。本剤は、COX-2(COX ; cyclooxygenase シクロオキシゲナーゼ)を選択的に阻害するため、「COX-2選択的阻害剤」とも呼ばれ、非選択性薬剤に比べ消化管障害(穿孔、出血など)が少ない。COX-1またはCOX-2により、アラキドン酸から痛み、炎症の増強に関与するプロスタグランジン(PG)が生産される。COX-1(構成酵素)は消化管粘膜などほとんどの細胞に存在し、COX-2(誘導酵素)は主に炎症部位の細胞に発現するため、抗炎症作用を目的とする場合は、COX-2のみを阻害する薬剤が有用である。1回100~200ミリグラム、1日2回経口。本剤は、薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)のうちCYP2C9で代謝されるが、CYP2D6の働きは阻害する。心血管系血栓塞栓性事象のリスク増大の可能性が警告となっている。