経口投与用薬剤(製剤)の略称で、口から飲む薬剤全般のこと。飲み薬。錠剤やカプセルなどが該当する。口内炎治療用薬剤、のどの消毒用薬剤(「イソジンガーグル」など)のように口腔内に直接作用する薬剤は、外用剤に属し、経口剤には含まれない。また、経口剤には摂取後に薬物が小腸から吸収され、循環血液中に入って効果を発揮する全身作用型のものと、胃酸過多の治療用薬剤のように、胃に入ってすぐ効果を発揮する局所作用型のものがある。1日1回の服用で24時間効果が続く徐放性錠剤は、消化管の全領域で薬物を放出しながら通過するよう設計されている。また、最近の流行として口腔内崩壊錠剤(OD錠 ; oral disintegrating tablet)がある。口に入れると、唾(だ)液を分泌させて溶けだし、嚥下することにより服用できる。電車やバスの中などで水なしで服用できることから重宝がられている。