日本で40年ぶりに発売された、新世代の尿酸生成抑制薬。痛風、高尿酸血症の治療に用いる。「フェブリク錠」は帝人ファーマ(本社・東京都千代田区)の商品名で、一般名はフェブキソスタット(febuxostat)。従来の高尿酸血症治療薬には、尿酸生成抑制薬のアロプリノール(商品名「ザイロリック」など)と、尿酸排せつ促進薬のベンズブロマロン(商品名「ユリノーム」など)がある。アロプリノールは、その構造がプリン体に類似していることによる副作用の発現や、腎臓で排せつされる際の腎機能低下を抑えるため、投与量や投与間隔の調節の必要性がある。ベンズブロマロンは、尿路結石をともなう場合には禁忌の制限があった。フェブキソスタットは、作用機序が非プリン型選択的キサンチンオキシダーゼ阻害であるため、キサンチンオキシダーゼ以外の核酸代謝には作用せず、1日1回投与で血清尿酸値を治療目標値まで低下、維持させられる。また、尿中と糞便中にバランスよく排せつされるので、腎機能低下例においても問題なく治療できる。維持量は通常1日1回40ミリグラムで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回60ミリグラムで経口投与する。2011年1月に承認された。