新しい機序をもった、腸液分泌型慢性便秘薬。商品名は「アミティーザ」。本剤は、慢性便秘症の効能を有する、世界初の選択的なClC-2クロライドチャンネルアクチベーターである。すなわち、小腸絨毛(じゅうもう)上皮上のクロライドチャンネルを活性化することで、腸管内に水分の分泌を促進して、便を軟化させて排便を促す。従来の大腸刺激性下剤に比べ、耐性がなく、長期にわたって良好な効果が期待できる。また、酸化マグネシウムのような電解質異常が起こらないことでも、既存薬の課題を改善したといえる。使用上のコツとして、効果が強く軽度の下痢になる場合には、投与量の減量などを行う。この点を十分に理解しておくと、服薬コンプライアンスが向上する。日本では2012年7月に承認され、32年ぶりに国内販売された便秘薬として話題を集めた。