新しい作用機序の糖尿病治療薬。SGLT2は腎臓の近位尿細管に局在している輸送たんぱく質で、ボーマン嚢(のう)で尿中に排せつされた全グルコースを、再吸収する役割を担っている。そこで近位尿細管でのグルコース再吸収を減少させ、尿糖の排せつを増やすことにより、高血糖を改善する。2014年、イプラグリフロジン(商品名「スーグラ」)、ダパグリフロジン(商品名「フォシーガ」)、ルセオグリフロジン(商品名「ルセフィ」)、トホグリフロジン(商品名「デベルザ」「アプルウェイ」)、カナグリフロジン(商品名「カナグル」)が販売された。副作用は低血糖、脱水、皮膚障害(発疹)、尿路感染症、性器感染症など。高齢者の服用をはじめ、利尿薬、インスリンとの併用には要注意。発熱、下痢、嘔吐(おうと)などの症状がある時、食思不振で食事が十分とれない場合には服用不可。