過去に非常に大きな精神的な衝撃を受けた場合、その衝撃を受けた記憶が無意識に思い出され、かつそれが現実に起こっているかのような感覚が非常に激しく、日常生活に支障があるほどの状態。フラッシュバックが起きた場合に、必ずしも映像および音声が、存在するとは限らない。恐怖のような感情や、感覚の記憶の想起でもありうる。フラッシュバックは、外傷後ストレス障害(PTSD)や急性ストレス障害において、高頻度に認められる症状である。経過は、自然に改善していく場合もあるが、治療が必要なレベルのものもある。なお、覚せい剤依存を中心とした薬物依存症患者に見られる、幻覚の再燃現象も、同じくフラッシュバックと呼ばれる。どちらもフラッシュバックという名称を使っているが、病態や治療方法は異なっている。