2006年から日本で発売されている、統合失調症の治療薬。抗精神病薬は、共通してドーパミン受容体を阻害する作用を有しているが、アリピプラゾールはドーパミンを賦活する作用も有しているのが特徴。ドーパミン受容体への阻害と賦活という、拮抗する作用が結果としてバランスよく働き、ドーパミン機能を安定させるのではないかと推測する研究者もいる。近年、統合失調症のみならず、躁うつ病、うつ病の治療薬としても効能が認められている。開発および製造、販売するのは大塚製薬で、商品名は「エビリファイ」。日本で開発され、世界に広まった薬として評価され、13年には恩賜発明賞を受賞した。