自傷他害の恐れがある精神障害者に対し、都道府県知事または政令指定都市の市長の権限と責任において、精神科病院に強制入院させる入院形態のこと。精神保健福祉法（精神保健及び精神障害者福祉に関する法律）に定められている。自傷他害とは、具体的には自殺および他者への傷害を示す。入院の条件としては、精神保健指定医2名以上が診察し、「精神障害者であり、かつ入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがある」（29条）と認めることが必要である。措置入院の結果、自傷や加害の恐れが消失したと精神保健指定医から判断されれば、退院となる。措置入院にかかる費用は、全額公費負担である。2016年7月に起きた相模原障害者施設殺傷事件では、犯人が事件前に一時、措置入院をしていたこともあり、措置入院制度のあり方が議論となった。近年、日本では年間約7000件の措置入院が行われている。