個人の生活、経済状態、健康状態に著しく支障をきたすほど、ギャンブルに没入してしまう精神疾患。「精神障害の診断と統計の手引き(DSM)」(→「DSM-5」)による医学的な病名としては、ギャンブル障害(Gambling Disorder)が使われているが同じ意味である。国立病院機構久里浜医療センターの「国内のギャンブル等依存に関する疫学調査」(2017年度)によると、日本人の場合、直近1年間でギャンブル依存症が疑われる者の割合は0.8%(約70万人)で、このうち最もよくお金を使ったギャンブルは、パチンコ・パチスロが最多であった。日本と異なり、海外では依存の対象はカジノが圧倒的に多い。ギャンブル依存症に対しては、医療機関による治療、自助グループへの参加、社会的対策が重要と言われている。近年、日本でもカジノ解禁の動きがあるが、それと並行してギャンブル等依存症対策基本法案の審議も行われている。具体的な対策としては、カジノへの参加条件の厳格化やパチンコの出玉規制が検討されている。