がん患者に対する、診療の全体像を体系化した表のこと。がん診療連携拠点病院や主要都市の認定がん診療病院と、地域の医療機関などが作成する診療役割分担表、共同診療計画表、患者用診療計画表などから構成される。連携拠点病院の指定要件の中にも、地域連携パスの作成・整備・共有化がうたわれている。現在、多くの地域で五大がん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がん)に関する連携パスの作成作業が始まっている。しかし、症状緩和に関する連携パスの作成は、遅れているのが現状である。「医療連携手帳」方式のパスが主流となりつつあるが、治療した専門病院、地域のかかりつけ医、および患者とで診療情報を共有し、適切な治療ができるように、患者が携帯できる「マイカルテ」の運用が始められる予定である。