子宮の筋組織に発生する悪性腫瘍のこと。子宮体部に多いが、子宮体がんの数の2~5%と頻度は低い。月経以外や閉経後の性器出血、閉経後に見られる子宮の増大、下腹部の違和感などが症状であるが、特徴的なものはない。MRIなどの画像診断である程度の予想はできるが、確定診断には子宮筋層内の組織検査(針生検)が必要である。しかし、確定診断を得ることは難しく、悪性が疑われる場合には、手術が第一選択の治療法となる。進行程度に応じて術式は異なる。薬物療法については標準治療が存在するわけではなく、最近、ゲムシタビンとドセタキセルの併用で、奏効率の向上を見たとの報告がある。放射線治療はあまり効果がなく、骨盤内再発や局所の遺残腫瘍に使われることがある。