訪問診療を行う医療機関や医師に対して、仲介業者が老人ホームなどの施設を紹介し、診療報酬の一部から手数料を受け取るビジネスのこと。マスメディアによる造語。高齢化による国の医療費抑制対策で、病院での治療を在宅治療へと誘導するよう、訪問診療報酬を高くしたことが、このビジネスが成立する要因となった。厚生労働省では、診療報酬の見直しなどを検討している。現在の報酬規程では、月2回の訪問診療が5万~8万円程度で、一般の外来診療の再診料が1000円程度なのに比べて格差が大きい。そのため老人ホームなどで、まとめて大人数の診療をすると、高額な手数料を払っても十分に利益が出ることになっていた。一方で、医師から医師へ専門性を考慮して行われる患者紹介は、医療内容向上のためにも必須事項である。その紹介状「診療情報提供書」は、専門性が高く作成に時間がかかるが、保険では2500円と設定が低く、医師の善意によるところが大きい。最近では言葉の誤解から、両者がしばしば混同されているため、利用者の理解が求められている。