双子、三つ子など多胎妊娠の割合は、自然妊娠では0.5%程度であるが、不妊治療を行うと約20%になる。多胎妊娠は母体に負担がかかるだけでなく、未熟児が生まれやすい。また、不妊治療で妊娠した複数の胎児を減らす減数手術が、三つ子の妊娠では約40%、四つ子以上では約70%で実施されている。これらを予防するためには、安易な排卵誘発剤の使用を避けたり、体外受精の際に子宮に戻す受精卵を2~3個までに制限するべきであり、また胚盤胞移植(→「体外受精」)を行えば、少ない数の胚で受胎が期待できる。不妊症の治療は、多胎妊娠予防など安全面の配慮も行っている医療機関で行いたい。