妊娠22週以降37週未満に下腹痛(10分に1回以上の陣痛)、性器出血、破水などの症状に加え、外測陣痛計で規則的な子宮収縮があり、内診では子宮口の開大、子宮頚管の展退などが認められ早産の危険性が高いと考えられる状態。多胎妊娠、子宮筋腫といった合併症や子宮頚管無力症、感染症などが原因になる。治療が妊娠期間の延長に奏功するが、子宮頚管無力症ではあっという間に早産に至ることがあるので厳重な管理が必要である。また、胎児仮死、子宮内感染があれば、鉗子分娩や吸引分娩など、可能な限り速やかに分娩させる急速遂娩の適応となる。一方、妊娠経過中に体動や接触などが刺激になって生じる子宮収縮は妊娠陣痛という。この妊娠陣痛は全く不規則で持続も短く、流産または早産を誘発することはない(日本産科婦人科学会編、産科婦人科用語解説集第2 版より)。