リハビリテーションや、高齢者の運動器障害の予防のために考案された運動療法。右片足立ち姿勢で1分間静止、左片足立ち姿勢に変えて1分間静止、というように左右交互に開眼片足立ちを行う。1分間の片足立ちは、足の骨に約1時間の歩行と同程度の負荷をかけることから、短時間で骨の形成を促す効果があるといわれている。昭和大学医学部整形外科の阪本桂造客員教授の研究によると、1日3回、3カ月以上にわたって続けた人の骨量をX線を用いたデキサ法(DEXA)で測定したところ、63%に大腿骨頸部の骨密度上昇が確認された。また、介護老人保健施設などの入所者553人に受けさせたところ、転倒事故の回数が有意に減少した。こうしたことから、DF療法は骨粗しょう症の人が転倒することによって起こる、大腿骨頸部の骨折予防に効果的な運動療法と考えられている。場所や時間を選ばず手軽に行えるが、高齢者が家庭などで行う時は、机やいすにつかまるなどの注意を要する。