運動の開始直後や最中、運動を終えてから10分くらいで起こるぜんそくの発作で、気管支ぜんそくの既往症をもつ子どもに多い。また、寒い冬の時期に多いという特徴がある。主な症状は、喘鳴(ぜんめい)と呼吸困難である。運動によって呼吸数が増え、気管の水分が奪われたり、冷たい空気を吸い込むことで気管が刺激されるため発作が起こるといわれる。冬期に多発するのは、空気による気道の冷却が、気管の収縮を起こすためである。日常できる予防法は、マスクの着用や鼻呼吸、十分なウオーミングアップなどである。ネックウオーマーを口まで上げて、マスク代わりにするのもよい。ぜんそくをもつ子どもは、あらかじめ小児科を受診して医師のアドバイスを受け、必要なら薬を処方してもらうこと。既往のぜんそくが軽症なら、発症頻度は10%ぐらいだが、中等症では50~60%、重症になると80%以上が運動誘発性ぜんそくを起こすといわれる。湿度が保たれたプールでの水泳などであれば、ぜんそく発作は起こりにくい。