漢方医学では心身一如という、「心と身体は一体である」という考え方がある。心が弱っているために身体が不調になることもあり、逆に身体が弱っているために心が不調になることもある。このため心と身体は切り離して治療することができず、心身全体の調和をはかることが漢方治療の基本となる。例えば、ストレスにより消化不良となっている場合、胃腸の働きを助ける生薬(漢方薬の原材料)に加えて、ストレスによって影響を受けている気分・気持ちにもよい効果がある生薬を配合することで、胃腸症状だけでなくその原因にも配慮することができる。