世界中のデジタルデータの量は2012年には2.8ZB(ゼッタバイト=GBの1兆倍、10の21乗)に達したという報告からもわかるように、インターネット上に公開されている情報は、膨大な量である。こうした情報の中から、自分にとって有益な情報を取り出すメカニズムが求められている。これは単に現在ある検索エンジンを活用するだけでなく、さまざまな情報からキーとなる情報を抽出し有益な情報へと加工していく仕組みが不可欠である。利用者の検索エンジンでの検索行動、オンラインショップでの購入履歴、Webページへのアクセス履歴、スマートフォン(スマホ)などのセンサーから得られる行動履歴などから、流行の発見や利用者の嗜好等を判断する仕組みが各所で用いられるようになっている。このようなサービスや、その仕組みで用いられるデータをビッグデータ(big data)と呼ぶ。こうしたサービスは有益である一方で個々人のプライバシーにかかわる情報が利用されており、その取り扱いには十分な配慮が必要である。法制度の整備を含めて、速やかな環境整備が不可欠である。