原子力発電所の事象の国際評価尺度ともいう。原子力施設では、小さな故障から万一の巨大な事故までさまざまな故障・事故が想定される。それらを国際的に共通な尺度で測れるようにするため作成された事故分類と評価尺度。レベル0から7まで8段階(日本では、レベル0をさらに0+と0-に分けて、合計で9段階となる)に分類されている。しかし、放射性物質の挙動しか考慮されないうえ、事故の最終結果だけが評価基準となっている。2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故では、当初はアメリカのスリーマイル島原子力発電所(TMI ; Three Mile Island nuclear power plant)事故(1979年)より低いレベル4との暫定評価をしていたが、翌4月には、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所(Chernobyl nuclear power plant)事故(86年)と同じ、最も深刻な事故に当たるレベル7に改めた。