2012年6月、経済産業省の総合資源エネルギー調査会は、福島第一原子力発電所事故を受けて、30年における全発電量に占める原子力発電比率(原発比率)を0%、15%、20~25%にする3案を示し、パブリックコメントを募集した。集まったコメントは圧倒的に0%を求めるものが多く、さらに30年ではなく即刻原発稼働ゼロにすべきという意見が多かった。それを受け、当時の民主党政権は、12年9月15日のエネルギー・環境会議で、「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」と決定。しかし、経済界やアメリカなどからの反発もあり、閣議決定は断念された。そして、原発ゼロ目標は、12年12月の衆議院選挙、続く13年7月の参議院選挙で多数の議席をとった自民党によって廃棄され、30年度の総発電量に占める割合を20~22%にするとされた。