放射線にはさまざまなものがある。通常、私たちは、可視光線を使って認識したり、撮影したりしているが、たとえばX線を使って人体の内部の画像を得ることもできる。こうして放射線(radiation)を使って画像を得る行為をラジオグラフィー(radiography)と呼ぶ。一方で、ミューオン(muon)という素粒子は大変透過性が強く、地球全体を透過することができるし、地球内部の状態を画像化できる。それを特にミューオグラフィーと呼ぶ。その技術を使い、すでに溶け落ちてしまった福島第一原子力発電所の炉心状態を撮影してみたところ、1号機も2号機も原子炉圧力容器の中は空であることが分かった。