原子炉の中心である炉心(core)を格納する容器。軽水炉では、発電効率を高めるために冷却水の温度を上げねばならない。加圧水型炉では154気圧、沸騰水型炉では70気圧の圧力をかけ、それぞれ320℃、290℃の高温の水を得る。原子炉容器に高圧がかかる場合、特に原子炉圧力容器と呼び、高温の水を閉じ込める構造物を一次系圧力障壁(primary pressure boundary)と呼ぶ。鋼鉄の鍛造材製で、最近の圧力容器は柏崎刈羽原子力発電所7号機の沸騰水型炉で910t、玄海原子力発電所4号機の加圧水型炉で406tもの超重量物である。また、2011年3月11日に事故を起こした福島第一原子力発電所1号機の圧力容器は厚さ約16cmであった。