ESA(欧州宇宙機関)が主導し、ロシアが国際協力で参加する火星探査計画、および計画第1弾となる火星探査車。火星における生命の有無の確認を目的としている。当初、ESAはエクソマーズ第1弾として火星探査車「エクソマーズ・ローバー」を2013年に打ち上げる計画を進めていた。重量140キロ程度と、アメリカの「スピリット」「オポチュニティー」(→「火星探査」)とほぼ同規模の6輪車である。しかし、技術的困難と予算超過のため、打ち上げは18年まで延びた。予算超過をカバーするため、NASA(アメリカ航空宇宙局)との協力を模索したが、NASAも予算のひっ迫を理由にESAの協力提案を拒否。結局、ロシアとの協力による計画実施が決まった。14年2月の段階では、16年に火星大気の観測を行う「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター」と、着陸技術の試験や火星気象観測を目的とした「EDM着陸機」を、18年にはエクソマーズ・ローバーを搭載した着陸機を打ち上げる予定となっている。ロシアは両機の打ち上げにプロトンロケットを提供する。