本体と彗星への着陸機からなるESA(欧州宇宙機関)の彗星探査機。探査機本体と、着陸機フィラエからなる。2004年3月に打ち上げられた。07年2月25日に火星表面から250キロのところを通過し、軌道を変えることに成功。このとき同時に搭載センサーの動作試験も行った。11年6月、すべてのスイングバイを終えたロゼッタは、最低限の電子機器を残して電源を落とし、消費電力を節約する冬眠モードに入った。14年1月、目的地到達を目前に控え冬眠モードから無事に復帰。14年8月に目的地であるチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着した。到着後は、まず本体で彗星の核表面の様子を観測して、着陸地を決定。次いで11月にフィラエの着陸に成功した。着陸機は表面のサンプルを採取して、その場で成分分析を実施。フィラエは、史上初めて彗星本体に着陸した人工物体となった。すべての観測を終えた後、16年9月30日にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に計画的に落下させて運用を終了した。