NASA(アメリカ航空宇宙局)は、無人探査機による太陽系探査について予算枠別に3つのシリーズを持っている。「ディスカバリー」「ニュー・フロンティア」、そして火星探査機のみを扱う「マーズ・スカウト」。「ディスカバリー」がもっとも規模が小さく、探査機の開発期間3年以内、予算規模4億2500万ドル以下と規定されている。「ニュー・フロンティア」は「ディスカバリー」よりも規模が大きく、予算規模7億ドル以下。「マーズ・スカウト」は火星探査機専門の予算枠で、予算規模4億2500万ドルとなっている。それぞれ2~5年に1回の割合で、ミッションを公募で選定している。
2011年に打ち上げた無人火星探査車「マーズ・サイエンス・ラボラトリー」のような大型探査計画は、これらとは別の独立した予算で開発・運用される。この他、新たな技術の開発を目的とした「ニュー・ミレニアム」という予算枠も存在し、そちらで太陽系探査技術の開発という名目で探査ミッションが選定されることもある。