NASA(アメリカ航空宇宙局)ゴダード宇宙センターが打ち上げた太陽観測衛星。衛星開発はジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所(APL)が担当した。A(ahead)、B(Behind)の2機1組の構成で、太陽表面の立体映像を撮影することを目的としている。2006年10月25日に2機まとめてデルタ2ロケットで打ち上げられた。まず月の向こうまで届く長楕円軌道にまとめて投入され、その後月の重力を利用したスイングバイで、STEREO-Aは地球が太陽を回る前方方向に、STEREO-Bは、地球の後方の、それぞれ太陽周回軌道に投入された。2機は地球を遠く離れた惑星間空間から同時に太陽を撮影し、太陽表面や表面から噴出するガスやプロミネンス(太陽の縁から燃え上がる水素ガスの雲)の状態を立体画像で撮影する。14年10月にSTEREO-Bとの通信が途絶したが、1年10カ月後の16年8月になって通信が回復した。