ロシアが運用する3人乗り有人宇宙船。最大直径2.7メートル、全長7メートル、太陽電池パドルを広げた状態の全幅が10.6メートル、打ち上げ時重量が7トンある。先頭から、(1)軌道上で宇宙飛行士が使用する居住モジュール、(2)地球への帰還時に使用する再突入カプセル、(3)軌道上で電力供給や軌道変更、姿勢制御を行うための機械モジュール、という3モジュールが結合した構成をしている。地球帰還時は居住モジュールと機械モジュールを分離して投棄し、再突入カプセルのみで地表に戻ってくる。1967年の初飛行以来、改良を受けつつ半世紀近く使われ続けている。もとは、60年代から70年代にかけて旧ソ連が進めていた有人月着陸計画のための宇宙船だった。67年のソユーズ1号と、71年のソユーズ11号が事故を起こし、合計4人の宇宙飛行士が死亡しているが、それ以降死亡事故は起こしていない。各号ごとに改造・仕様変更が加えられた初期のソユーズの後、79年からは現在のソユーズの原型となる「ソユーズT」がサリュート宇宙ステーションとの往復用として運用を始めた。以後、ミール宇宙ステーションとの往復用に改良型の「ソユーズTM」が、国際宇宙ステーション(ISS)との往復用に「ソユーズTMA」と「ソユーズTMA-M」とが開発された。現在は、「ソユーズTMA-M」がISSとの往復に使われている。