中国が2013年9月25日に酒泉衛星発射センターから突如打ち上げた小型の固体ロケット。地球を南北に回る極軌道に200キロの打ち上げ能力を持つ。1号機はハルピン工業大学が開発した地球観測衛星「快舟1号」を搭載し、打ち上げに成功した。14年11月21日には「快舟2号」と命名された2号機が打ち上げられている(衛星名とロケット名は同じ)。この2回の打ち上げで搭載された衛星は、ロケット最終段と一体となった特殊な衛星であることが後に明らかになった。14年11月には、中国航天科工集団公司(CASIC)がほぼ同型の商業打ち上げ用ロケット「飛天」の構想を公開。同ロケットがCASICが開発したものであること、発射台兼用のトレーラーで運搬し、ミサイルのようにどこからでも打ち上げ可能なことが明らかになった。その後「飛天」の名称は「快舟」に一本化された模様。17年1月9日には3号機の打ち上げにも成功した。CASICは同年3月3には「開拓者1号」という新ロケットも打ち上げた。公表された打ち上げ能力は極軌道に250キロと、やや「快舟」よりも大きいが、快舟と開拓者の技術的関連は不明である。