アメリカが開発中の次期火星探査機。2011年にNASA(アメリカ航空宇宙局)の小型科学探査機シリーズ「ディスカバリー」の12番目の機体として選定された(→「アメリカの無人太陽系探査計画」)。当初の予定では16年3月に打ち上げられ、同年9月に火星表面に着陸することになっていたが、搭載機器のトラブルのために打ち上げは18年に延期された。火星では地震計や土壌を5メートルの深さまで掘削するドリルなどを使い、火星の内部構造を調べる。探査機本体は、08年に火星の北極地域に着陸し、水の存在を確認した探査機「フェニックス」と共通で、打ち上げ時重量は350キロと小型である。一部の搭載観測機器はフランスとドイツが提供する国際協力計画によるものでもある。