1982年という宇宙ベンチャー最初期に創業し、ロケットと衛星の双方を開発して成功したオービタル・サイエンス(OSC)社と、アメリカの固体ロケット大手、ATK社が2015年2月に合併して成立した航空宇宙メーカー。OSCは、まず「タイタン3」用上段ロケットで市場に参入し、空中発射型衛星打ち上げロケット「ペガサス」で成長のきっかけをつかんだ。その後衛星製造にも参入し、ロケットと衛星の双方を開発・製造するメーカーへと成長した。ATKは、1929年に合成ゴムのメーカーとして設立され、合成ゴムが固体ロケット推進剤に使われるようになったことから、アメリカ最大の固体ロケットモーターを製造する企業となった。社名は当初サイアコール・ケミカル社だったが、合併と買収を繰り返し、OSCとの合併時の正式名称はATKエアロスペース・グループだった。ペガサスなどのOSCのロケットは、基本的にATKがカタログに載せている汎用の固体モーターを組み合わせて設計されていた。オービタルATKが開発・運用する無人輸送船に「シグナス」、ロケットに「アンタレス」がある。